サスティナブルスニーカーおすすめ厳選！エコな素材やブランドを解説

「サステナブル」とは日本語で「持続可能」を意味し、環境や社会問題に配慮した製品や食品などに使用される言葉です。そして「サステナブルスニーカー」とはすなわち、環境に優しいスニーカー。自然由来の素材や、リサイクル素材、環境に配慮して加工された皮革素材を用いて製造されるスニーカーを指します。
今なぜ、サステナブルがファッション業界で注目されているのでしょうか。大きな理由のひとつが環境問題です。
近年、ファストファッションの流行で低価格な製品が大量生産されると同時に、不要な衣類や靴の大量廃棄が行われました。結果、廃棄された衣類や靴を焼却する際に、大量な二酸化炭素が発生。環境破壊が進んでしまうと危惧した多くの有名ブランドが、サステナブルな製品に力を入れるようになりました。
また、ファストファッションによってモノが大量生産される背景には、発展途上国の労働者を安い賃金で働かせることも社会問題になっています。コストをかけて環境にやさしい製品を作るサステナブルは、原料を公正な価格で継続的に取引する「フェアトレード」を実現し、しいては労働環境の改善にも貢献するとして注目されているのです。

環境への影響を減らす目的で開発されているのがサステナブルスニーカーです。では、実際にどんな素材が使用されているのか、具体的に解説していきましょう。

廃棄された製品を回収して再生産されるのがリサイクル素材です。
具体的な例としてはペットボトルが挙げられます。世界的な環境問題になっている海洋ゴミをはじめ、自治体や事業所が回収してリサイクルされている素材としても馴染みが深いでしょう。ペットボトルは主に再生ポリエステル繊維の原料になっており、スニーカーのフェルトや裏地、靴ヒモなどに利用されています。
また、環境に悪影響を与えない天然ゴムを活用したリサイクル素材にも注目です。100％天然ゴムや合成ゴムとの混合素材などが、サステナブルスニーカーのアウトソールに採用されています。

動物の毛や皮を使用しない「ヴィーガン素材」で作られるレザーやスエード、ファーなども、サステナブルな素材として注目されています。
主に化学繊維を活用して動物の毛皮を再現するのが特徴で、動物愛護の観点から、多くのブランドが採用しています。

オーガニックコットンとは農薬や化学繊維を使用せずに、有機栽培で生産された綿を使う天然繊維です。自然由来の素材として、サステナブルを意識した製品に多く採用されています。
オーガニックコットンを採用したスニーカーも多数登場しており、主にアッパーやインソールに使用されています。自然由来ならではのナチュラルな質感と、伸縮性のある快適な履き心地が魅力です。また通気性にも優れており、靴内の蒸れを軽減する効果も期待できます。

牛や馬、豚など動物の「皮」をなめす際に一般的には「クロム」を使用します。一方で、環境に優しい植物タンニンなどの天然素材を使用してなめした皮革素材をオーガニックレザーといいます。オーガニックレザーの使用は、地球環境の保護や配慮、またフェアトレードを考えることに繋がります。
株式会社チヨダの「足元から一歩ずつ、地球にいいことはじめよう」というコンセプトで誕生した『CEDAR CREST Organic』シリーズでは、95%植物タンニンなどの天然素材で加工されたオーガニックレザーを使用したシューズを展開しています。

サステナブルへの意識の高まりにより、食材をリサイクルする取り組みも積極的におこなわれています。例えばコーヒー豆のカスやコーヒーの木をリサイクルしたスニーカーは、コーヒー特有の抗菌作用によって防臭効果を期待できるのが特徴です。
中には、パイナップルとペットボトル、コルクなどを混合させた素材を使ったモデルもあり、パイナップルの無駄な大量消費を防ぐべく、消費されたパイナップルの葉だけを使用する試みも行われています。

近年、数多くのブランドが環境問題や社会問題に高い関心を持ち、続々とサステナブルスニーカーを発売しています。
ここでは、アディダス、ニューバランス、セダークレストの3ブランドを例に挙げて、それぞれがどのようなスニーカーを開発・販売しているのかご紹介します。

アディダスでは二酸化炭素排出量削減を実現すべく、リサイクル素材を使用して高機能なシューズを製造する取り組みを行っています。
環境汚染を食い止めるための啓蒙活動やイベント等も積極的に開催。2024年までに「同社の製品すべてにリサイクルポリエステルを100％使用する」ことを目標に、すでに多くの製品でリサイクル素材を採用しています。
サステナブルスニーカーにおいても、持続可能な素材や技術を多くの製品に採用。従来モデルと比較して、製造段階で発生する二酸化炭素排出量を大幅に削減したスニーカーも登場しています。

アメリカのスポーツシューズメーカー、ニューバランスは、SDGsを強く意識した製品の開発と販売を行っています。
低炭素の未来を築くべく行ってきた取り組みを強化し、2025年までに100％再生可能な電力を事業所で使用すると発表しているほか、2030年までに温室効果ガスの排出量を30％削減する目標を掲げています。
スニーカーにおいては、染料を一切使用しないサステナブルスニーカーを続々とリリース。化学物質の使用を減らすと同時に、着色工程の無駄も省いています。

セダークレストでは「足元から一歩ずつ、地球にいいことはじめよう」をコンセプトに掲げて、地球環境保護に貢献すべく製品開発を行っています。
中でも、天然素材を使用したオーガニックレザー採用のサステナブルスニーカーに注目。革製品に厳しい基準を設けている国際団体「レザーワーキンググループ」から、最上位ランクの評価を受けた工場で加工しています。
また、環境に配慮すべく、ペットボトルを再生したリサイクル素材を積極的に採用し、シューズボックスなどの梱包材にも再生材料やリサイクル素材を積極的に活用しているなど、サステナブルな観点からも要注目のブランドです。

ここでは、実際にサステナブルスニーカーのおすすめ商品をいくつかピックアップして紹介します。靴選びの参考にしてみてください。